

佐藤先生は、情報系の専門学校における教育が「資格取得に偏りすぎていた」と語ります。
「専門学校でシステム開発を教える学科では、情報処理技術者試験に合格することが重要視されていて、どれだけの合格者が出せるかを売りにしているところも多くあります。アドビのAIRは面白いと思いますが、『それって情報処理技術者試験に出るの?』って聞かれたら、出ないですよね。資格を重視しすぎると、そういうものに触れられないという弊害があると感じます。」
多くの人が「資格=手に職」という発想を持ちがちですが、資格取得が唯一の目的ではありません。あくまでも、将来を見据えた人材を輩出したいと佐藤先生は考えています。
「極端なことを言いますと、資格がなくても就職し働くことができます。資格を取得しているということは、そのために努力してクリアをしたという印にはなります。また、会社が仕事を獲得する上で有資格者が何人いるかが重要視されるケースもあります。ですから、資格取得に向けて勉強することは間違いではありません。しかし、資格はゴールではありません。学生も、そんな勉強をしていても面白くないと思うのです。実は、学生に授業の評価をしてもらった際に“これは試験に出るから覚えておけ……だなんて、教員はそんな授業しかしてくれないのか”と書かれたことがあります。確かにそうだろうと思いました(笑)専門学校=資格取得である事は1つの事実ですが、それだけではない面白い人材、使える人材を輩出できるようにしていきたいです。」
自ら大手ベンダーのシステムエンジニアとしてご活躍され、後輩の指導にもあたった経験をもとに、デザインのわかるSEを育てる佐藤先生。エンジニアの価値は資格ではなく、最終的なユーザーの満足度で測られるべき……そこに気づけば、エンジニアも自分が満足できる、より高いレベルの仕事ができるはず。そのためには、これまでとは異なる技術を身につけねばなりません。越境をいとわず、革新的な教育を進める佐藤先生の姿勢からは、本質を見据えたエンジニアのあり方を後輩たちに教えようと努力する、先輩SEの思いが伝わってきました。
授業で作成したマインドマップ