
スタートして、まもなく3年目に入ろうとしている「情報デザイン試験」ですが、その内容については、まだまだ変更していく余地が残されています。
「現在の情報デザインの解釈はさまざまで、その範囲はあまりにも広く、深いです。情報検定としてのポジショニングは未だに定まっていません。課題としては見えながらも、まだ結論づけられる段階にはないのです。情報デザインの議論は、IT系の学校から見た視点と、ビジュアルデザインなどの教育を採り入れたアート系の学校の視点とは異なっています。専修学校教育振興会にとっては、IT系の流れをくむ情報デザインも、アート系の流れを汲む情報デザインも、どちらも大切であり、バランスを考えてきました。しかし、もともとの出発点が異なるので、バランスをとること自体がポジショニングを定めにくい原因にもなっていました。ところが、最近では学部・学科自体はIT系やアート系という名前で括られていますが、教育の中身は双方の要素を結びつけて強化していくように取り組まれています。実際の教育現場ではすでにIT系とアート系の融合化が進んでいます。」
「情報デザイン試験は現在、学生が就職する企業にとって分かりやすいように、ビジュアルデザイン、インタラクティブメディアデザイン、プレゼンテーションデザインという分野認定制度を採用しているのですが、教育現場のこれからの進展を考えると、あえて分野認定制度での試験実施にこだわる必要はないのではということが分かってきました。学校現場の指導者や学生・生徒にとっては「1級・2級」といった形の方が目標設定が容易になり、分かりやすいようです。試験を作る側としては1級と2級の境目はどこにあるのかという議論は出てしまうのですが、その方が慣れ親しんでいるのでしょうね。」
専修学校教育振興会では、2008年夏から情報デザインに取り組む学校を増やすためのワークショップ形式による指導者セミナーや情報デザイン入門セミナーを開始し、情報デザイン試験普及のための取り組みも強化しています。
「指導者セミナーは1泊2日のワークショップ形式で行い、“情報デザインはこういうものだ”という、より深い部分に気付いてもらえるように配慮しました。反省点はありましたが、ワークショップ自体の評価は高かったと感じています。」
情報デザインの各セミナーには、専修学校だけでなく、高校や大学など幅広い教育機関からも参加があり、情報デザインのカリキュラムに対する関心が高まっているようです。
専修学校教育振興会はこの情報デザイン試験を「ICT教育」の最終到達点と位置づけています。